本の詳細



四六判・ソフトカバー・224P
定価:1400円+税
ISBN 978-4-8109-1271-5

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究極の愛を語るときに僕たちの語ること


コエヌマカズユキ・著

愛情があれば、幸福なしでも生きていける。
―ドストエフスキー『地下室の手記』より―

障害者と風俗嬢のカップル? レズビアンの大恋愛? ネット上だけの恋? ラブドールとの同棲生活?
どれもまともな話じゃない。でも、なぜだろう。読みながら、いちいち泣きそうになる自分がいる。

「マイノリティ」という言葉にカテゴライズされる人々。
では、世間一般の「ふつう」とは違う彼らの恋愛は、
ほんとうに「ふつう」ではないのだろうか?
僕たちが感じる「愛」と、違うところがあるのだろうか?
純粋に、何かを愛することに、人が共感できないなんてことはあるんだろうか?
驚くほど純粋で、叫びたくなるくらい突き刺さる。
そんな彼らの「究極の愛」を、真正面から描き切る、
ずっしりとした読後感を味わえる渾身のノンフィクションです。


<もくじ>

1
最強のふたり? ―車椅子の男と風俗嬢―
脳性麻痺の男とソープ嬢。そんなふたりはいかにして出会い、愛を確かめ合い、これから歩んでいくのか。

2
レスボスの少女たち ―異性しか愛しちゃいけないって、誰が決めたの?―
幼い頃から同性しか愛せないかった女性。高校を中退して上京し、出会ったのはひとりの少女だった。

3
百パーセントの夫婦 ―お見合い結婚、それから―
お見合い結婚をして38年。老年期を迎えた夫婦のあいだに、愛はあるのだろうか。

4
オンラインの愛 ―もしも、ネット上でしか恋愛感情を抱けなくなったなら―
現実の恋よりも、ネット上の恋がいい。新世代の愛のかたちに迫る。

5
白雪姫を待ちながら ―植物状態の妻を介護しつづける男―
妻が倒れて、7年半が経った。再び目覚めることを信じて介護を続ける男。

6
元素番号14 番の恋人 ―ラブドールへの愛―
生身の女性ではなく、人形を愛する男。はたしてそのきっかけと末路は。